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SAP技術情報コラム・News一覧

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    「PM,PS,IMモジュールの説明書 No.2」保全計画~基本的なマスタ登録~

    ■はじめに
    SAP Freelance Jobs運営事務局です。
    前回は、SAPモジュールの中でもニッチなPM,PS,IMモジュールの全体概要について、ご説明させていただきました。各モジュールの立ち位置と役割は、” IMモジュールで年間予算を立て、PSモジュールで予算と実績を(新設工事と補修工事の両方)管理し、PMモジュールで日常的な保守運用管理を行う”でした。
    今回からは、日常的な保守運用管理を行うPM(Plant Maintenance)モジュールの解説をいたします。PMモジュールの基本的な使用イメージとして保全作業の特定から保全作業完了までの一連の業務をSAP内で実施します(下図参照)。

     
    ■保全作業の特定
    (1)概要
    「保全作業の特定」は、作業対象設備や装置の抽出(特定)、実施する各作業の優先順位付けを行うフェーズです。日常的な運用保守の中でフローが動く起点になります。
    「ワンタイム」とは、運転現場の作業員が巡視点検等の中で発見した、突発的な不具合が起点のフローです。SAPにて直接保全通知が起票されて、対象や担当、作業期限等の情報を入力後、迅速に保全指図を使用した作業依頼へ連携していきます。
    「周期」とは、法定タスクや定修(定期修理の略。各プラントで定めた、何年かに一度の大規模点検・修理を実施すること)を行うため、SAPで既に作成(計画)されている、保全計画が起点のフローです。基本的には、年度末に翌年度に計画されている対象を取りまとめ、実際に実施するか否か、予算を含めて審議して、対象設備と作業を決定します。今回は、周期のフローで使用する保全計画(上図の赤枠部分)について、より詳細に解説を行います。
     
    (2)保全計画
    保全計画は、周期的に通知や指図を自動で作成する機能です。ヘッダと保全項目で構成されています。
    ヘッダには、保全計画の周期情報や保全計画カテゴリ等を登録します。保全計画周期、保全日程計画パラメータ、保全計画追加データ、保全日程計画コールのタブによって構成されています。
    保全項目には、保全計画から生成される通知や指図に登録される情報を登録します。タスクリストや対象情報によって構成されています。
     
    【保全計画周期】
    名前の通りで、保全計画の周期情報を設定します。プラントにおける定修期間に合わせた周期を設定することが一般的です。また、月次や週次で実施すべき作業や検査等がある場合には、備忘も兼ねて設定することもあります。
     
    【保全日程計画パラメータ】
    周期(日付)をカウントする各種設定を行います。その中の1項目である日程計画期間には、保全計画の有効期間を設定します。保全計画をコールした場合、日程計画期間で設定した年数の間に、周期毎に通知および指図が起票されます。
     
    【保全計画追加データ】
    ソート項目や保全計画カテゴリを設定します。ソート項目は、基本的に保全計画の用途や対象を区別するために一定のルールに則ったコードを定義して使用します。基本的には、プラントや職種、周期で定義します。このソート項目を利用することで、今年実施すべき保全計画のリストアップが容易になります。
    保全計画カテゴリは、通知と指図のどちらを保全計画から生成するかを定義する項目です。
     
    【保全日程計画コール】
    保全計画をコール(周期計画を開始)した後に、保全計画の開始日や保全計画によって起票された通知や指図を参照することが可能です。保全計画をコールするまでは画面表示されないタブのため、テストや機能説明の際には注意が必要です。
     
    【タスクリスト】
    タスクリストとは、ある検査や工事で実施するべき作業を一覧としてまとめたリストです。これには、設備固有の作業を定義する設備タスクリストと、標準的な作業を定義する一般タスクリストがあります。タスクリストは保全計画とは別の機能によって定義しておく必要があります。
     
    【対象情報】
    対象情報には、主に保全計画の対象となる設備や場所データを定義します。基本的には、マスタデータとして、すでに登録されている設備情報が定義されるため、保全計画の新規作成時にデータを入力する必要はありません。
     
    (3)保全計画の登録、変更、参照で使用するトランザクション例
    保全計画で使用するトランザクションコード(以下、Trcd)は、下表の通りです。

     
    ■おわりに
    今回は、保全計画の基本的な作成方法から、具体的な項目に関する解説を行いました。保全計画についてまとめると、以下の通りです。
    ・プラントで実施すべき検査や作業で使用する通知、もしくは指図を周期的に自動生成する機能
    ・周期や対象といった、通知や指図を使って行う検査や作業で必要な各種情報を定義して使用
     
    次回は、保全作業の特定の後続フローである保全通知についてご説明させていただきます。