SAP Supportについて
SAP Supportとは、SAP社が提供しているSAPユーザー向けのサポートになります。

SAPには、他システムにはない独自の機能や使用方法などが多くあり、疑問が発生したときに活用することができるのが、SAP support Portalです。SAP Support Portalには、SAP社へのインシデント登録・確認、製品ヘルプの閲覧、専門の担当者との個別オンラインチャット、OSSの問い合わせなど、様々な機能があります。
INDEX LINK
1. SAP support とは
SAP Supportとは、SAP Enterprise Supportその中のSAP Support Portal(サポートポータル)や、SAP Premium Engagementという、SAP社が提供しているSAPユーザー向けのサポートになります。
SAP Supportに関する情報は、ほぼすべてSAP Support Portalに集約されています。
これらの機能を随時、適切に使用することによって、よりスムーズなSAP運用を行うことができるようになります。
2. SAP supportのサービスポートフォリオ
SAP supportの契約には、基盤となるSAP Enterprise Supportとユーザーの用件に合わせてテイラーメイドで追加契約を行ってサービスを受けるPremium Engagementがあります。
SAP Enterprise Support
SAP supportの基盤となる契約です。プロアクティブ(事前予防)な対応を行うことにより、システムトラブルを未然に防ぐリモートサービスです。例えば、以下のようなサービス・特徴があります。
- 問題解決(SAPインシデント等)
SAPプロジェクトで、SAP標準機能の何らかの箇所に問題が発生したときの解決をサポートします。 - SAP Enhancement Package等を通じた最新技術の提供や、法改正への対応
- SAP Support portalの利用
- サポートアドバザリーセンター(SAC)
- サービスレベルアグリーメント(SLA)
- ナレッジトランスファーサービス(MtE、EGI等)
- 品質管理を目的とした分析診断サービス(CQC)
SAP Premium Engagement
ユーザーに合わせてサービスメニューを構成する、SAPプレミアムエンゲージメントです。リモートサービス、オンサイトサービスの両方があります。SAP Enterprise Supportにあるサービス内容に加え、以下のサービス・特徴があります。
- ユーザーに合わせてサービスメニューを構成
- 体系化されたプロジェクトリスクの低減と運用改善サービスの提供
- お客様のプロジェクトやシステム運用における迅速な課題解決
- プロジェクトと運用における継続的なリスク低減
- 継続的なSAPイノベーションの導入を支援する戦略的な取り組み
- 目標と成果の定期的なレビュー
3. SAP supportの組織、体制について
- 顧客数 388,000社以上
- 対象国数 180カ国以上
- SAP supportエキスパート数 8,000人以上
- SAP開発者による後方支援 15,000人以上
- 組織体制 グローバル
- ローカル対応 62カ国に110の国籍を持つメンバー
- 24時間365日 ユーザーをサポート
長年にわたり世界中の数多くのユーザーと共に歩んできたSAPは、上記の体制でユーザーの最良のパートナーとしてデジタルエンタープライズへの変革を支援しています。
4. SAP supportの主要なサポート拠点について
アイルランド、アメリカ、イギリス、イスラエル、インド、オーストリア、カナダ、シンガポール、スペイン、中国、中央アフリカ、トルコ、ニュージーランド、日本、ハンガリー、フィリピン、ブラジル、ロシア等に拠点があります。
地域のタイムゾーンに合わせてサポートしています。日本においては、主に中国の大連のメンバーが、日本語でサポートをしています。
5. 保守フェーズ
メインストリーム・メンテナンス
各リリースに適用される最初の保守フェーズになります。サポート範囲に含まれる、すべてのサービスが、提供されます。当該フェーズ終了後は、延長保守サービスもしくはカスタマー・スペシフィック・メンテナンスに移行します。
延長保守サービス
メインストリーム・メンテナンス終了後に提供される、オプションの保守フェーズです。サポート範囲はメインストリーム・メンテナンスと同等のサービスが、提供されます。(*追加の保守費用が必要になります。)
カスタマー・スペシフィック・メンテナンス
メインストリーム・メンテナンスもしくは延長保守サービス終了後に適用される保守フェーズです。
他2つのフェーズと比較して、サポートの範囲が縮小されます。カスタマー・スペシフィック・メンテナンスのサービス範囲については、制約が生じますが、SAPによる製品のサポートがなくなることはありません。
カスタマー・スペシフィック・メンテナンスでは、サービス範囲に以下の制約があります。
- 法改正対応パッチは提供されません
- サポートパッケージは提供されません
- 以下のような技術的な更新については保証されません
> 新規データベース及びOSバージョンをサポートするための新規カーネルバージョンは提供されません
> 非ABAPコンポーネントの新しいパッチは提供されません(例:Javaパッチや、フロントエンドパッチ等)
> 最新リリースへのダイレクトアップグレードができない場合があります(この場合は、最新リリースへアップグレードする際に、複数のステップが必要になります)
> 新規に開発される、インターフェースはサポートされません - 問題の処理対応はユーザーごとの個別対応
既知の問題に対する解決方法は、引き続き保守の適用範囲に入ります。新規の問題に対する解決策の提供は有償になっています。 - 初期応答及び修正措置に関するサービスレベル契約は提供されません
- 最新のEnhancement Packageの評価に対するリモートサポートは現在提供されていません
6. ソフトウェアの継続的改善及び拡張
Note
SAPソフトウェアから既知のエラーを回避及び修正するために使用します。障害発生時はノーと検索が解決へのファーストステップとなります。なお、ノートには修正系(プログラム、汎用モジュール等の修正)と情報系(リリース計画等)の、2種類があります。
Support Package
SAPノートの集合体であり、システム内で細分されているアプリケーションエリアごとに適用し、未然に障害を防ぐ場合や、複数の障害を一度に解決する際に使用します。また、法的要件対応のための変更/修正が含まれる場合があります。
Support Package Stack
各リリース向けのサポートパッケージとバッチのうち、指定の組み合わせで使用する必要があるものをまとめ、SAPにおいて動作検証済みのセットになります。
Enhancement Package
ERPに対する機能拡張の集合体です。SAP ERP 6.0から機能追加はアップグレードではなく、nhancement Packageの適用で行うことになりました。新機能はビジネスファンクションという単位で選択適用が可能です。
Feature Package Stack
新機能、機能拡張に加えて、プログラムエラーの修正及び法的要件の変更/修正が提供されます。
7. リリース及び保守方針、製品出荷マトリクス
メンテナンスの種類
各リリースにつき、5年のメインストリーム・メンテナンスが適用されます。
その後、カスタマー・スペシフィック・メンテナンスに移行されます。
メインストリーム・メンテナンスでは、FEATURE PACKAGE STACKS:機能拡張・改修・法改正対応のパッチが適用されます。また、SUPPORT PACKAGE STACKS:改修・法改正対応のパッチも随時適用されます。カスタマー・スペシフィック・メンテナンスでは、FEATURE PACKAGE STACKSは適用されなくなり、SUPPOFT PACKAGE STACKSの適用にとどまります。
SAP Business Suite Core Applications
SAP Business Suite 7 最新3バージョンのEHP等
上記とEHP(6-8) for SAP ERP6.0(includes Payroll)、EHP(2-4) for SAP CRM 7.0、EHP(2-4) for SAP SCM 7.0、EHP(2-4) for SAP SRM 7.0に関しては、メインストリーム・メンテナンスが2027年まで、
カスタマー・スペシフィック・メンテナンスが2028年以降となります。
SAP ERP 6.0、EHP(1-5) for SAP ERP(includes Payroll)等
上記とSAP CRM 7.0、EHP1 for SAP CRM 7.0、SAP SCM 7.0、EHP1 for SAP SCM 7.0、SAP SRM 7.0、EHP1 for SAP SRM 7.0に関しては、メインストリーム・メンテナンスが2025年まで、カスタマー・スペシフィック・メンテナンスが2026年以降となります。
SAP ERP 2004以前のリリース等
上記とSAP CRM6.0(SAP CRM 2007)以前のリリース、SAP SCM6.0(SAP SCM 2007)以前のリリース、SAP SRM6.0(SAP SRM 2007)以前のリリースに関しては、2022年の時点で既にカスタマー・スペシフィック・メンテナンスとなっております。
製品出荷マトリクス
SAPでは、SAP Support Portalの製品出荷マトリクスを通じ、SAP製品に関する出荷時期や保守期間などの情報が公開されています。
8. SAP Support Portalの内容紹介~メインメニュー~
冒頭でも記載しました通り、SAP Support Portalは、SAP Supportに関する情報について、ほぼ全てが集約されています。
SAP Support Portal日本語サイトの特長
検索
ソリューション検索のテキストフィールドがあり、ここから不具合に関する修正ノートやサポート技術情報などを一括検索できます
直感的アイコン
よく使うメニューがアイコン表示されていて、直感的にアクセスできるようになっています
SAPのお問い合わせについて、チャット対応ができます。
簡易レベルの技術的な質問の窓口、非技術的な質問では、必要な情報を探すためにどこを参照すればよいかを問い合わせる窓口になっています。
トップページの構成
ハイライト
最新情報のハイライトのコンテンツがあります。
スポットライトニュース
毎月のサポートニュース、最重要ノート情報、影響の大きい障害報告 などの最新の重要情報を確認できます。
コミュニティ
コミュニティに参加することで、他のユーザーやSAPエキスパートとつながり、製品ソリューションやベストプラクティスについての情報を、交換することができます。解決策を探す、質問する、ツールやリソースを利用するなど、幅広く活用することができます。
関連情報
日本のユーザー対象の役立ち情報をまとめてあります。ES Jam(登録情報交換サイト)、オンライン講座お申し込み、Solution Manager初期設定ガイド、サポートニュース購読手続き/バックナンバー、重要ノート及びノートの日本語翻訳 等のコンテンツがあります。
サポートニュースレター配信サービス
日々の運用業務や、導入に役立つサポート情報が配信されています。
SAP初心者から上級者まで役立てられる情報が掲載されています。
メインのメニューバーのメニュー紹介
My Support
インシデントや、SAP Notesなどのナレッジベース、ソフトウェアのダウンロード、システムとインストレーションの管理、
キー、ユーザー管理などがあります。それぞれのトピックの中に入ると、解説やサポートのアプリケーションであるSAP ONE Support Launchpad(インシデント登録など)へのリンクがあります。
ツール
診断ツールやトラブルシューティングを支援するツール、SAPによるリモートからのサポート接続に不可欠な接続ツールなどがあります。
ソフトウェアロジスティックツールの中の「変更統制」には、移送管理(CTS)の詳細情報も含まれます。
保守情報
保守のメニューバーでは、製品出荷マトリクスや保守方針を含む保守情報、アップグレード情報など、保守に関する重要な情報が紹介されています。
サービス&プログラム
メインのメニューバーの中で、最も多いトピックをカバーしています。
SAP Enterprise Supportとその他のサポートサービス、分析診断サービスを含む、サポートサービスのメニューの紹介などがあります。
Expert Chatなどの次世代サポートも、「方針」の中で紹介されています。
アプリケーションライフサイクル管理
SAPソリューションや、イノベーションの導入から運用までをサポートする強力なツールであり、SAPがユーザーにサポートサービスを提供するプラットフォームでもある、
最新版SAP Solution Managerの内容が紹介されており、カバーするプロセス(ITILに準拠)についても紹介されております。
9. SAP Support Portalの内容紹介~サポート系ポータル~
SAP Community
SAP Communityは、上記URL、もしくはSAP Support Portalから”SAP Community”をクリックすることにより立ち上がります。SAP エキスパートやSAPユーザーからなるコミュニティです。ブログの閲覧や、各種Q&A対応、また、過去のQ&A検索などが可能です。SAP CommunityはSAP公式の回答ではありませんが、SAP技術者同士での情報交換を行うためのコミュニティになっています。また、SAP Communityは、各種製品ごとに、Communityサイトが作られていますので、希望するCommunityへ参加登録することにより、情報収集の場としたり、コミュニティメンバーとのコミュニケーションが可能になります。
SAP Help Portal
SAPソリューションに関するWebベースの文書を提供します。
SAP Support Portalから”製品ヘルプ”をクリックすることにより、Help Portalが立ち上がります。
オンラインライブラリーから各種情報を検索することができます。
例えば、SAP S/4 HANA のInstallation Guideをダウンロードします。検索ボックスに、SAP S/4 HANAと入力し、検索のボタンを押下します。すると、該当のバージョンの選択ボックスが現れ、バージョンを選択すると、インストレーションガイドが表示されます。
SAP ONE Support Launchpadについて
サポート関連の全ての業務を、1つのツール内で管理/実行できます。SユーザーIDが必要です。
サポート関連のトピックや必要な情報を、ユーザーごとにタイル表示によって、必要なメニューが構成されます。SAP ONE Support Launchpadでは、例えば以下のメニューがあります。
- ユーザーと権限管理
- インシデント登録
- ソフトウェアダウンロード
- システムとインストレーション管理
- ライセンスキー
- SAP Notes & KBA
- EWA Solution Finder
などがあります。
補足 各種番号について
SAP Support Portalに掲載されている、各種番号については、以下の通りになります。
カスタマー番号
契約書上の住所を元に、発行及び管理されている番号です。同一のユーザーであっても、契約書上の住所が異なれば、番号は異なりますので、ご注意ください。
インストレーション番号
カスタマー番号下で使用しているSAPソフトウェア製品(ERP、CRM、SRM等)を管理する上で使用する10桁の番号です。当該番号は、カスタマー番号に紐づいています。
システムID(SID)
インストレーション番号下で、システムタイプごとに登録されている3桁の英数字です。当該IDは、ユーザーが任意に登録することができます。
システムタイプについて、以下の通り、各システムの使用目的を表します。
P(Productive):本番機、D(Develop):開発機、T(Test):検証機
SユーザーID
カスタマー番号下に発行され、主にSAP Support Portal、SAP One Support Launchpad を利用する際に必要な、S+10桁の数字のユーザーIDです。
※ユーザーがSAPシステムへログインする際に使用するものとは異なります。
SAP ONE Support Launchpad 表示タイルの追加方法
まず、①画面上部の「パーソナライズ」をクリックします。次に、②「グループの割り当て」をクリックします。そして、③「表示させたい任意のカテゴリ先」を選択し、④「保存」をクリックします。
SAP support技術情報(KBA)について
KBAの検索方法については、①ナレッジベースの検索欄に”one support launchpad”と入力し、「検索」をクリックします。次に、②「エキスパート検索」をクリックします。③コンポーネント”XX-SER-SAPSMP-LAUNCH”を入力します。④「開始」をクリックします。→すると、該当するノート一覧がリスト表示されます。参考情報として、主なKBAの一例を以下に記載します。
コンポーネント:XX-SER-SAPSMP-LAUNCH
1296527 サポートインシデントの登録方法
2382863 法改正の通知アプリケーションの使用方法
1773689 ログオン認証情報(SユーザーID及びパスワード)をサポートインシデントに安全に追加する方法
コンポーネント:XX-SER-SAPSMP-USR
1511008 SユーザーIDの権限の割り当て/修正方法
1271482 スーパー管理者またはユーザー管理者がSユーザーIDを登録/削除する方法
1271545 SユーザーID情報(電話、電子メール、言語など)の更新方法
10. SAP Support Portalの参考情報~データ、プロセス、およびコミュニケーションフロー~
カスタマー番号の管理
SAP へのカスタマー番号の新規依頼
カスタマー番号は、SAP によって会社(法人)に割り当てられます。カスタマー番号の追加が必要な例としては、新規インストレーションの場所が既存のカスタマー番号の
住所と異なる場合などが挙げられます。カスタマー番号の追加を依頼するには、SAP社の担当営業に連絡が必要です。
カスタマー番号の登録データの変更
カスタマー番号に登録されている住所の詳細や名称は、担当の SAP 契約部門または担当営業のみが変更でき、かつ公表された会社情報や法人情報と一致している必要があります。
カスタマー番号に登録されている住所の詳細は、インストレーションデータアプリケーションで閲覧することができます。
カスタマー番号の削除
子会社の閉鎖などの理由でカスタマー番号を削除または廃止する場合は、担当の SAP 契約部門または担当営業に連絡が必要です。
インストレーションや継続中の契約、未処理の受注、未決済の請求書が割り当てられていない場合のみ、カスタマー番号を廃止することができます。
カスタマー番号に登録された S ユーザーを別のカスタマー番号に再度割り当てることはできないので、カスタマー番号が削除されると、配下の S ユーザーは無効となります。
カスタマー番号の削除や廃止の準備として、システムおよびインストレーションエリアでインストレーションとシステムを削除することができます。
カスタマー番号を企業グループ機能から削除する場合、企業グループ機能からのカスタマー番号の削除を参照してください。
企業グループ機能を使用した複数のカスタマー番号のグループ化
契約を締結されているユーザーには、企業グループ内に存在する複数のカスタマー番号をひとまとめにする企業グループ機能が提供されます。技術的な観点からいうと、企業グループに追加されたカスタマー番号は、既存の親カスタマー番号に割り当てられています。これにより、適切な権限を付与された S ユーザーは、企業グループ内の有効なカスタマー番号およびインストレーションのすべてにアクセスし、SAP Support Portal のすべての機能を利用することができるようになります(たとえば、インシデントの登録、ライセンスキーの依頼、および S ユーザーの集中管理など)。
ただし、SAP ソフトウェアセンターは例外で、ユーザーの S ユーザー ID が登録されているカスタマー番号に対し、使用が許可されたソフトウェアにしかアクセスできません。ユーザーが指名した企業グループのユーザー管理者は、アクセスに制限はなく、ほかの S ユーザーに権限を付与することができます。
企業グループ機能は、複数の関連するカスタマー番号を持つ会社、つまり契約を締結されている親会社とその子会社のみを対象としているので注意が必要です。
一方、パートナーおよびそのエンドカスタマーが企業グループ機能を使用することはできません(SAP Note 981170 に詳細情報があります)。
インストレーションの管理
新規インストレーションの依頼
初めてインストレーションを依頼するには、インストレーション依頼フォーム (PDF) を利用します。これは、インストレーションデータページからダウンロードできます。
追加インストレーションはユーザー自身が依頼できます。
インストレーションのデータ変更
インストレーション名は、インストレーション管理ページで変更できます。次に、カスタマー番号を選択し、変更するインストレーション番号を選択します。ここでは、必要な変更を行うことができます。
技術データ(ハードウェア、オペレーティングシステム、データベース)、ソフトウェアの受領者や出荷先住所など、インストレーションのデータをさらに変更する場合、SAP社の契約部門に連絡する必要があります。
別のカスタマー番号へのインストレーションの割り当て
インストレーションを別のカスタマー番号に再度割り当てることはできません。異なるカスタマー番号にインストレーションを新規に登録した後、不要になったインストレーションを削除する必要があります。この作業を行う場合には、SAP社の契約部門に連絡する必要があります。
インストレーションを削除するには、そのインストレーションに存在するシステムをすべて削除する必要があります。残しておくシステムは、事前に異なるインストレーションまたは新規に登録したインストレーションに割り当てておく必要があります。
上記2つの作業は、セルフサービスとして、インストレーション管理ページで実施することができます。
以前権限を付与されていた S ユーザーがインストレーションにアクセスできるよう、管理者(ユーザー管理者)は S ユーザーの権限を調整する必要があります。
インストレーションの削除
インストレーションは、インストレーション管理アプリケーションで管理できます。
データの不整合を防止するため、インストレーションを削除する前に、以下のクリーンアップ手順を正しい順番で実施する必要があります。削除するインストレーションに属するシステムに対して登録されたカスタマーインシデントレポートに処理中のものがあれば、終了させます。削除したインストレーションに関連する完了済みインシデントレポートは、インシデント検索機能を使用して参照することができます。
削除するインストレーションに属するシステムはすべて削除するか、別のインストレーションに再度割り当てます。
削除するインストレーション番号を割り当てているすべての権限オブジェクトからインストレーションを削除し、影響を受けるすべてのユーザー権限プロファイルのクリーンアップが必要です。最後のインストレーションが削除され、カスタマー番号が不要となった場合には、カスタマー番号も削除します。
ユーザー権限の一括更新機能を使用すると、影響を受けるすべてのユーザーを簡単に特定して必要な変更を加えることができます。
これらのクリーンアップ作業は、適切なインストレーションが削除される前に実施する必要があります。事前に実施しなかった場合、処理中のカスタマーインシデントの継続処理や確認、システムの削除や再割り当て、または影響を受けるユーザーについて、権限プロファイルを適切な値に更新できなくなります。
契約からインストレーションが削除されると、インストレーション管理アプリケーションで表示されなくなります。インストレーションを誤って削除した場合は、SAP社の契約部門に依頼して削除を取り消すことができます。