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    鍋野敬一郎のSAPソリューション最新動向#16

    こんにちは!SAP Freelance Jobs運営事務局です。

    弊社では、SAPジャパン株式会社出身で、ERP研究推進フォーラム講師でもある株式会社フロンティアワン 代表取締役 鍋野敬一郎氏をコラムニストとして迎え、「鍋野敬一郎のSAPソリューション最新動向」と題し、SAPのERP製品情報や最新技術情報をお届けしています。

    第16回目である今回は、「人事管理システムをクラウド乗せただけじゃない「SAP SuccessFactors」~SAPが取り組んだ人事のDXとは?HCMからHXMへ進化した理由について~」について取り上げます!
     
    これからSAPに携わるお仕事をしたい方も、最前線で戦うフリーランスSAPコンサルタントの方も、ぜひ一度読み進めてみてください!

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    鍋野 敬一郎 プロフィール
    株式会社フロンティアワン 代表取締役
    ERP研究推進フォーラム講師
    1989年 同志社大学工学部化学工学科(生化学研究室)卒業
    1989年 米国大手総合化学会社デュポン社の日本法人へ入社。農業用製品事業部に所属し事業部のマーケティング・広報を担当。
    1998年 ERPベンダー最大手SAP社の日本法人SAPジャパンに転職し、マーケティング担当、広報担当、プリセールスコンサルタントを経験。アライアンス本部にて戦略担当マネージャーとしてSAP Business All-in-One(ERP導入テンプレート)立ち上げを行った。
    2003年 SAPジャパンを退社し、コンサルタントとしてERPの導入支援・提案活動に従事。
    2005年 独立し株式会社フロンティアワン設立。現在はERP研究推進フォーラムでERP提案の研修講師、ITベンダーのERP/SOA/SaaS事業企画や提案活動の支援、ユーザー企業のシステム導入支援など、おもに業務アプリケーションに関わるビジネスを行っている。
    2015年よりインダストリアル・バリューチェーン・イニシアティブ(IVI):サポート会員(総合企画委員会委員、IVI公式エバンジェリスト)

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    ■はじめに

     新型コロナウイルス感染拡大(第三波?)が懸念される状況となっていますが、企業のビジネス環境はより一層厳しくなり、リモートオフィスや働き方改革など人事管理はこれまで以上に難しい局面に直面しています。企業が最優先課題として取り組むべきDX(デジタル改革)においても、経営資源のなかで最も重要なリソースである人材を管理する仕組み、人事管理システムの見直しを含めて考えなければならない状況にあります。最近の人事システムは、タレント管理機能の強化やAIによる支援機能、クラウド対応などなど技術面で大きな進化を遂げていますが、システムを入れ替えただけで人事管理のDXは実現できません。ERP市場が成熟化して成長が行き詰まったときに、SAPが取り組んだ人事DXとは、何だったのでしょうか?
     
    ■両利きの経営でERP市場成熟化を乗り越えたSAP社の人事管理DXとは

     SAPの人事管理ソリューションには、SAP ERPの1機能としてHCMがありました。また、クラウドのタレントマネジメントソリューションとした旧SuccessFactors(2011年にSAP社が買収)に人事管理機能や組織管理、人事育成といった人事管理に必要な機能を搭載し、“フル機能”のクラウド人事管理システムのSAP SuccessFactors HCM Siteとして2018年に国内市場向けクラウドサービスがリリースされました。このソリューションは、日本の人事業務を網羅するだけではなく、GDPR(欧州一般データ保護規則)に対応し、また各国の法規制(99カ国)にも対応したグローバル人事管理ソリューションです。国内導入企業350社以上、国内における利用ユーザー数130万人以上(グローバルでは1億人以上)の実績があります。人事管理システムとしての機能や実績は、国内ベンダの人事管理システム同等以上だと言えますが、システムを入れ替えただけで人事管理の仕組みがよくなるわけではありません。ポイントは、人事管理の考え方や企業の考え方を変えていくところにあります。
     
    SAP社全体の人事管理は、当然SAP HCMやSAP SuccessFactorsなど自社製品を使って行われていますが、SAP自身がユーザーとして人事管理ソリューションにどのように取り組んできたのかが分かる情報をYoutube上で動画配信しています。それが、SAPJAPANチャネルの「SAPゆめちゃんねる!」です。これは、2010年頃に、ERP市場が成熟化しときにSAPが取り組んだ両利きの経営が人事管理DXにつながる事例として紹介している内容で人事DXに取り組むうえでとても参考になります。
    ・Youtube上のSAPJAPANチャネル
    第1回URL:https://www.youtube.com/watch?v=Ut58DclpmvA
    第2回URL:https://www.youtube.com/watch?v=Yvnhr3Akuxc 
     


     
    ■人事管理はHCMからHXMへ、SAP SuccessFactors HXMとは?

     SAP SuccessFactorsが、2020年5月にリリースした新しいソリューションが、「HXM:Human eXperience Management」です。これは、HCM(Human Capital Management、人財管理ソリューション)のその先を見据えた従業員エクスペリエンス管理というコンセプトを打ち出しています。HXMのコアとなるソリューションは、SAP SuccessFactors HCMとこれに追加連携されたQualtrics EmployeeXM(SAP社が買収したエクスペリエンス管理のクラウドサービス)です。なかでも「従業員エクスペリエンス」の改善にフォーカスしたエクスペリエンスデータ(X-データ)と、HCMの業務(オペレーショナル)データ(O-データ)の統合がHXMの基盤に採用されているのが特長です。これによって、「従業員の入社前(就職活動や面接含む)から入社、そして離職までの従業員ライフサイクルにおける従業員のエクスペリエンスを”Xデータ”として数値化して測定/改善を重ね、それぞれのフェーズで最適なアクションを図ることで、経営者と従業員の間のエクスペリエンスギャップを埋めていく」ことが可能となります。また、HXMはクラウドの強みを生かした拡張性にも強みがあり、今回SAPジャパンの発表では9社(ドキュサイン、オープンテキスト、Kronos、ServiceNow、WalkMe、イノーピア「SKILL NOTE」、ZENKIGEN、Slack、そしてヴァル研究所「駅すぱあと」との協業が発表されています。これら各社のソリューションをシングルサインオンで利用することで、一貫したユーザーエクスペリエンスが提供されます。つまり、従来は人事部による人事管理システムであったシステムから、各部門の管理者やユーザーにとって業務の評価や育成、評価を行う実行ツールとして活用する人事サービスへと広がっていることを意味しています。
     






     
    ■今回のまとめ

     SAPは、人事管理システムをクラウド化するだけではなく自社が取り組んだ人事DXにつながる仕組みを組み込んだHXMというコンセプトを実装しています。“フル機能”クラウド人事管理システムの提供の先にある従業員エクスペリエンス向上にフォーカスしたソリューションです。新型コロナウイルスによる影響は今後しばらく続くと思われ、ニューノーマルと呼ばれる新しい環境に柔軟かつスピーディーに対応するためには、従来型の人事管理システムをクラウドに乗せるだけではなく、その先を見据えた人事管理のDXにも対応出来る仕組みと、従業員の成長を中心とした発想の両方の取り組みを網羅した発想が必要だと思われます。機能や技術のみならず、その仕組を開発したSAP社がどのように使いこなしているのか、導入したユーザー企業が何を人事管理DXで何を目指しているのかを考えながら、このSAP SuccessFactorsを触ってみてください。お客様が、人事管理という業務におけるDXに取り組むヒントがこのソリューションのなかにはあると思います。