「SAP ERPエンジニアが初めてSAPを学んだら」No.4 SAP認定試験の紹介
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1.はじめに
SAP Freelance Jobs運営事務局です。この度、ERPエンジニアがSAPを初めて学び、資格取得するまでの学び・実施内容の第4回となります。
国内にSAPエンジニアが多くいるとはいえ、どのように学び成長出来たかの記事はあまり存在しません。SAPエンジニアになる為の選択肢はOJT・e-Leaning等様々あります。
今回はそれらのトレーニング受講後、知識やスキル習得をどのように証明するかとの観点で、SAP認定資格の紹介をします。
トレーニング受講のみの場合にはアウトプットが無い為、どこまでスキル習得できているか不明確ですが、SAP認定資格を取得することで明確にできます。
本記事はこれからご自身がSAPエンジニアを目指す方、また自社内にSAPエンジニアを育成したい方には有益な記事になっておりますので、是非最後までご一読頂けますと幸いです。
2.SAP認定試験ーSAP Certificationとは
SAP認定試験として、SAP社によるSAP Certificationが準備されています。
2022年8月現在、160超の資格試験が用意されています。
自身が持っているスキルの見える化だけでなく、SAPへの熟練度を高め、維持することを目標とされています。
3.SAP認定試験ーSAP Certificationのメリット
SAP認定試験ーSAP Certificationは、会社・個人それぞれに以下のようなメリットがあります。
会社へのメリット
・SAP専門知識を備えた人材の確保による品質・信頼性向上
・社員教育・スキル習得への風土醸成による優秀な社員確保の向上
個人にとってのメリット
・資格習得に向けた学習により知識・スキルの定着化
・習得した知識・スキル陳腐化の防止
・保有スキルの見える化による給与の向上
どちらの立場でもメリットがあり、有意義な資格となります。
4.SAP認定試験ーSAP Certificationの種類
先ほど160超の認定試験が用意されていると紹介しましたが、これらは大きく3つの種類に分類されています。
Associate certification
最も基本的な資格となります。SAPエンジニア・コンサルタントに必要な基本知識に焦点をあて、幅広いSAPソリューションの知識・スキル習得を証明できます。
2022年8月現在では、150弱のAssociate certificationが用意されています。
Specialist certification
SAPをアップグレードする際の知識等、特定の役割またはコンポーネントをカバーしている資格となります。
2022年8月現在では、10のSpecialist certificationが用意されています。
Professional certification
最も高度な認定資格になります。プロジェクト経験、ビジネスの知識、及びSAPソリューションの詳細な理解が必要になります。
セキュリティアーキテクトや、ファイナンシャルエキスパートのような試験になります。2022年8月現在では5つのProfessional certificationが用意されています。
5.SAP認定試験ーSAP Certificationに向けた勉強方法
一般的に資格取得と言えば、書籍で勉強等が考えられますが、SAPの認定試験に向けた日本語の書籍は残念ながら特に販売されていません。
基本的な勉強方法としては、前回紹介したLeaningHubによる学習や、SAPが実施している講義形式でのトレーニング、その他SAP社が公開している無料の情報により勉強をすることとなります。
尚、英語の書籍で問題無い方はSAP公式の書籍をこちらより購入することもおすすめです。
リンク:https://www.sap-press.com/
6.SAP認定試験ーSAP Certificationの価格
12か月間で1回受験(オンライン)と12か月間で6回受験(オンライン)が販売されています。12か月間で1回受験(オンライン)は¥ 28,448 (税込)となり、12か月間で6回受験(オンライン)は¥71,120(税込)となります。
ITエンジニアには有名な情報処理推進機構(IPA)の試験が¥7,500なので、比較するとかなり高額な部類になります。1回だけの受験は割高 かつ 単一のSAP業務領域だけで完結するプロジェクトも限られるので、6回受験を予め申し込むことが望ましいです。
7.どのSAP認定試験ーSAP Certificationを受講すべきか
基本的な資格であるAssociate certificationだけでも150弱用意されており、どれが必要か選択するだけでも慣れていない間は大変です。前回紹介したSAP Learning Journeyにて、目標別にどのコースが望ましいか紹介されています。こちらを利用するか、もしくはSAP社の担当営業がいるのであれば、その方に聞いた方が望ましいです。
8.おわりに
今回はSAP認定試験として、SAP社によるSAP Certificationを紹介しました。
SAP はソリューション領域が非常に広範であり、認定資格も非常に多く用意されています。予めどの認定資格が存在するか確認し、それを目標に学習をすることで非常に効率的にスキルの習得が可能になります。
本記事の内容をぜひ参考にして頂き、今後のスキルアップに活用頂けますと幸いです。
次回以降も、資格取得に向けての研修受講状況や学習方法を紹介していきます。