TrueRec by SAPのご案内：信頼できるブロックチェーン搭載のデジタル資格証明書

現在IT業界でブロックチェーンは、最も話題となっています。
主要企業の多くは、将来的な使用想定とその破壊的ポテンシャルの実現性において、ブロックチェーンに注目しています。
ブロックチェーンの正確な定義は何か？簡単に言えば、ブロックチェーンは、ブロックとして知られているものに、記録された検証済みのタイムスタンプ付きトランザクションのリストを継続的に保持する分散型の公的元帳です。
ブロックには、そのブロックに記録されたトランザクションのハッシュ（デジタルフィンガープリントのようなもの）と、前のブロックのハッシュが含まれてチェーンを形成するので、「block chain」と呼ばれています。
ブロックチェーンのエコシステムは、完全に分散されており、トランザクションを検証するノードで構成され、それぞれにブロックチェーンのコピーがあります。集中化された情報は存在せず、トランザクションのハッシュだけがブロックチェーンに記録されるため、情報を変更することはできません。つまり、ハッカーには強いため、記録は簡単に検証でき、機密情報は保護されます。

TrueRecの紹介

SAPイノベーション・センター・ネットワークは、ブロックチェーンを中心とした継続的なイノベーションの一環として、プロフェッショナルおよびアカデミックな資格証明書を保存するための安全で信頼できるデジタルウォレットTrueRecを導入しました。

「個人情報の盗難が非常に脅威にさらされているこの世界において、SAP初のブロックチェーンアプリケーションの1つが情報を安全に保護するのに役立ちます」

これらの資格情報には、パスポート、運転免許証、投票者IDなどから、大学の学位や雇用証明書などの教育用資格情報までが含まれます。
皆さまがご存知のように、資格情報は必ずしも簡単に確認することができません。これらは簡単に偽装、盗難、紛失する可能性があり、認証が面倒です。例えば、パイロットはライセンスを頻繁に認証しなければならないですし、経営者は、採用候補者の資格情報を確認するために時間の要するバックグラウンドチェックをしなければなりません。
個人情報の盗難が非常に深刻な脅威にさらされているこの世界では、SAP初のブロックチェーンアプリケーションの1つであるTrueRecを使用することで、ユーザーは情報の唯一の所有権を維持し、資格情報の正当性を簡単に証明し、誰とでも安全に共有することが可能です。

TrueRecはどのように機能するのか？

TrueRecを使用して新しい資格証明書またはドキュメントを発行すると、ユーザーはTRUファイルとして証明書を受信し、証明書のデジタル指紋（ハッシュ）がブロックチェーンに記録されます。証明書自体は、ブロックチェーンに保存されていないため、個人のプライバシーが保護されます。同時に、ブロックチェーンを唯一の情報源として使用することで、誰もが同じ情報をユーザーから受け取り、資格情報の妥当性を即座に検証することができます。
TrueRecは証明書も保存・保管しません。あなたの望む場所、例えば携帯電話などに、自由に保存できます。 TrueRecアプリを通してTRUファイルを確認可能で、現在の雇用者や他の機関など、誰とでもいつでもどこからでも簡単に共有することができます。相手はドキュメントをブロックチェーン上のハッシュと単純に比較することで、資格情報を検証できます。
TrueRecは、オープンソースでパブリックなブロックチェーンベースの分散コンピューティングプラットフォームであるEthereumを搭載しており、スマート契約（スクリプティング）機能を備えており、オンライン契約も容易にします。

何千人もの学生が恩恵を受ける

TrueRecは最近、オンライン学習プラットフォームであり、大規模オープンオンラインコース（MOOC）のプロバイダであるopenSAPが提供する「SAP LeonardoのためのTouch IoTコース」に登録された方々へ利用可能になりました。現在、「Touch IoT」コースに登録されている4500人以上の学生がTrueRecを通じてコースの認定を受け取り、管理することができます。
TrueRec by SAPは、ブロックチェーンの可能性を最大限引き出すためのSAPの継続的な取り組みのもうひとつの例です。 SAPイノベーション・センター・ネットワークは、引き続きこの画期的な技術の境界を推進することを楽しみにしています。