「SAP ERPエンジニアが初めてSAPを学んだら」No.3 SAP e-Leaningサービス LeaningHubの紹介
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1.はじめに
SAP Freelance Jobs運営事務局です。この度、ERPエンジニアがSAPを初めて学び、資格取得するまでの学び・実施内容の第3回となります。
国内にSAPエンジニアが多くいるとはいえ、どのように学び成長出来たかの記事はあまり存在しません。SAPエンジニアになる為の選択肢はOJT・e-Leaning等様々あります。
今回はe-LeaningサービスであるSAP LeaningHubの紹介になります。
SAPの製品の領域が広範な為、用意されている学習サービスを理解するだけでも非常に苦労します。
本記事はこれからご自身がSAPエンジニアを目指す方、また自社内にSAPエンジニアを育成したい方には有益な記事になっておりますので、是非最後までご一読頂けますと幸いです。
2.SAP LeaningHubとは
SAP社が提供する学習プラットフォームサービスです。ここでは、以下のサービスが提供されています。
- Leaning Journey
- eラーニングコース
- SAP LiveAccess
- SAP LeaningRoom
- e-book
以降の章では、各サービスをERPエンジニアの所感を交えながら補足します。
3.LeaningHub各サービスの詳細とERPエンジニアの所感
3-1.Leaning Journey
SAPの提供している学習サービスは非常に多岐にわたります。LeaningJourneyは各目的に応じてどのサービスをどの順番で受講すべきか記載したガイドです。
例えば、販売管理(SD)の領域で言えば、最初にどのLeaningRoom(詳細は後述)を選択するか記載し、その後で第2回で記載したSAP S/4HANA Sales におけるビジネスプロセス(S4600 )を受講すると記載されています。それ以降もどの学習サービスを選択し、最終的にどの資格(認定資格が存在する目的の場合のみ)が該当するか記載されています。
繰り返しですが、SAPの学習サービスは多岐に渡る為、どれをどのタイミングか整理されたこちらのガイドは非常に重要になります。
2022年8月時点では、こちらは英語のみの提供となっております。あまり難しい単語は使われていないですが、英語が苦手な方は少し注意が必要となります。
3-2.eラーニングコース
Web動画や簡易操作・チュートリアル機能やリアルタイムWeb講義(Webinar)が提供されています。
2022年8月時点、日本語で提供されている内容は非常に限定的であり、基本的には英語となります。動画やWeb講義の場合には英語のリスニングスキルが必須となりますので、こちらを中心に学習を考えている場合には注意が必要となります。
また、リアルタイムWeb講義(Webinar)は日本時間では無く海外の時間で開催されますので、時差にも注意が必要です。
3-3.SAP LiveAccess
SAPの実機を操作可能となるサービスです。SAP Leaning Hub契約者専用のアドオンサービスとなり、操作可能時間が例えば60時間迄等と定められています。
各コース毎にSAPの操作可能な環境が用意されており、それを使用して演習を実施可能となっています。今何時間操作しているか利用者自身でも容易に確認可能かつ不足していれば追加購入も出来るサービスになっています。
ERPエンジニアとしては実際に実機を操作することでより理解が深まり、新たな気づきを得ることが出来る為、必須のサービスと考えています。
3-4.SAP LeaningRoom
質問や意見交換等のフォーラムサービスです。このフォーラムはERPやFinance等、様々なカテゴリで分かれており、自身がどのフォーラムに参加するか選択する仕組みです。リアルタイムWeb講義の開催案内も頻繁に実施されています。こちらも2022年8月時点では基本的に英語 かつ 質問の頻度はフォーラムによりかなり異なりますので、選択時には注意頂けたらと思います。
3-5.e-book
各トレーニングコースや演習のテキストが提供されています。日本語のテキストも非常に充実しています。翻訳に違和感を覚える箇所も散見される為、テキストのみの学習は非常に困難な印象ですが、3-3.SAP LiveAccessで実機操作と合わせて学習することにより一定レベルまではスキル習得可能になっています。
4.LeaningHub の選択肢
LeaningHubは上記サービスをどの領域でどの程度利用できるかが各Editionにより細かく分かれて提供されております。例としては、SolutionEdition、ProfessionalEditon、BusinessEdition、AcademicEdition、PartnerEdition、EnhancedStudentEditionのようなEditionが存在します。
これらによりSAP LiveAccess60時間使用権の有無や認定資格受講権利の付属有無が異なります。
これらの差異は公式ホームページで記載されておりますが、すべての内容を理解することは困難ですので、SAP社担当営業の方にどのEditionを購入すべきか相談した方が望ましいです。
また、DiscoveryEditionでは無料で一部のSAP LeaningHubサービスを確認可能ですので、購入前にチェックしておくことがお薦めです。
5.おわりに
今回はe-LeaningサービスであるSAP LeaningHubの紹介をしました。
SAP はソリューション領域が非常に広範であり、それに伴い学習サービスも非常に多岐に渡り、用意されている学習サービスを理解するだけでも非常に時間を要します。
本記事の内容をぜひ参考にして頂き、今後のスキルアップに活用頂けますと幸いです。
次回以降も、資格取得に向けての研修受講状況や学習方法を紹介していきます。