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「SAP ERPエンジニアが初めてSAPを学んだら」No.5 SAP S4/HANA 販売管理 SD(Sales and Distribution)概要

■はじめに

SAP Freelance Jobs運営事務局です。この度、ERPエンジニアがSAPを初めて学び、資格取得するまでの学び・実施内容の第5回となります。

毎回記載しておりますが、国内にSAPエンジニアが多くいるとはいえ、どのように学び成長出来たかの記事はあまり存在しません。第2回でSAP S/4HANAの販売管理(SD)領域の最初のトレーニングである「SAP S/4HANA Sales におけるビジネスプロセス(S4600)」の紹介をしましたが、今回はその補完記事として、SAP S4/HANA 販売管理 SD(Sales and Distribution)概要を紹介します。

これからご自身がSAPエンジニアを目指す方、また自社内にSAPエンジニアを育成したい方には有益な記事になっておりますので、是非最後までご一読頂けますと幸いです。

1.SAP S4/HANA 販売管理 (SD)とは

SAP S4/HANA 販売管理(SD)とは得意先から注文を受け、受注を登録し、在庫引き当て、出荷、売上計上するプロセスを一元管理する仕組みです。また、その結果として、在庫状況や売上状況や利益の状況を確認することが可能になります。

2.SAP S4/HANA 販売管理(SD)の代表的なプロセス 

SAP S4/HANA 販売管理(SD)の代表的なプロセスは、受注登録・出荷登録・出庫確認・請求登録です。それぞれの意味合いは以下の通りとなります。

受注登録:多くの企業で、最も基本となる登録の処理です。得意先からのEDIデータやメールで発注情報を受け、受注として登録をします。その際に、納期回答や利用可能在庫確認を実施します。また、実際に倉庫に在庫があるかチェックをし、引き当てや与信チェック・納期回答に向けた日付チェックをします。

出荷登録:倉庫に出荷指示をする為の登録です。

出庫確認:倉庫が出庫時に行う処理です。出荷伝票に対して、出庫の登録をします。倉庫から出荷実績をEDIデータで受領し、一括で登録することも多いです。本処理により在庫が減り、売上原価が計上されます。

請求登録:売上の会計伝票が登録されます。これ以降は、納品書や請求書を発行する流れとなります。

補足ですが、その他に引合登録(得意先からの問い合わせ情報を管理する)や見積登録(得意先からの問い合わせに対し、価格情報を有効期限付きで提示した情報を管理する)や契約登録(得意先と指定期間の価格取り決め情報)も可能です。

3.受注登録

多くの企業で、最も基本となる登録の処理です。 得意先からの注文情報が電話で来たり、注文書がFAXやメールで届き、それを元に営業担当者や営業事務担当が登録をします。昨今では各企業のシステム化が進み、得意先の購買システムからEDIで連携IFされることも多いです。

受注の登録時には得意先と出荷先を指定します。また、注文を受けた日付を入力し、品目と数量と価格と納期を入力します。価格や納期は設定により計算をすることも可能です。

受注登録時に在庫引き当てをSAPで自動的に実施します。在庫引き当てとは、実際の在庫自体はまだあるものの特定の用途に割り当てしている状態を示します。在庫が不足して在庫引き当てができない場合には後続の出荷処理は実施不可となっています。

尚、受注伝票より前に見積や引合の登録をしている場合、参照して登録も可能です。

4.出荷伝票登録

受注伝票登録を行い、在庫引き当てをした後で倉庫に対して出荷の指示をします。

最も原始的な方法では1回受注を登録後、出荷伝票登録を実施し、倉庫の担当に電話やメールで出荷の登録した旨を伝え、出庫の業務を実施してもらいます。

ただ上記の運用は比較的少なく、一般的な企業では決まった時間に一括で出荷伝票登録を実施することが多いです。

例えば、午前中に入力された受注は13:00に倉庫に出荷指示をする 等のように一括して登録をします。倉庫では13:05に登録された結果を参照し、出荷の業務を実施する のような流れです。
出荷伝票登録は受注伝票を常に参照して登録する仕組みとなり、出荷伝票は価格情報を保持していないです。

尚、倉庫で出荷・入荷を別システムで管理していることも多いです。その場合には出荷伝票登録したデータを倉庫で使っているシステムに連携IFすることが一般的です。

5.出庫確認

倉庫で出庫が終わった際に、出荷伝票に対して出庫確認をします。手動で操作をすることもありますし、先述の通り倉庫で別システムを使用している際には出庫データを連携IFとして受領することも多いです。

この際、SAPでは在庫が減少し、入出庫伝票・会計伝票が登録されます。会計伝票の仕訳としては、売上原価 / 製品 といった仕訳が発生します。仕訳に馴染みが無い方に補足をすると、売上原価が増えて、製品残高が現象すると理解して頂けたらと思います。

6.請求伝票登録

出庫確認した出荷伝票に対して請求伝票を登録します。一般的な販売管理システムでは売上伝票登録と呼ばれていることもあります。この際、会計上の売上が計上されます。仕訳の例では 売掛金 /売上 となります。

請求伝票は受注伝票・出荷伝票を参照して登録する為、ほとんど入力する項目はありません。基本的には呼び出して登録するだけの運用が多いです。実務では請求登録後で納品書を送付したり、請求書を送付しています。

7.SAP S4/HANA 販売管理(SD)の代表的なマスタ

各登録画面にて得意先の名称や商品の名称を都度都度登録することは非常に煩雑な為、マスタとして登録することが可能となっています。マスタは非常に多く存在しますが、以下主要なマスタを紹介します。

ビジネスパートナー(BP)マスタ:販売活動に登場するすべての取引先を管理します。受注先・出荷先・請求先など、内部で分かれて定義をします。

品目マスタ:品目コード・名称・サイズ・数量単位など含め、品目に関連する情報を管理します。。

条件マスタ:受注登録時に表示する価格の為に設定するマスタです。単価や消費税計算・値引きや運賃等のルールを決めています。

その他、得意先品目マスタ・与信管理マスタ・品目変換マスタ・品目制限マスタも非常によく使うマスタです。

8.おわりに

今回はSAP S4/HANA 販売管理(SD)の概要を記載しました。

SAP はソリューション領域やサービスが非常に広範ですが、各ソリューション領域でも機能が非常に豊富な為、学習コストが非常に大きくなります。
本記事のような概要を整理した記事を確認することで、より全体感を理解して学習が可能となりますので、是非参考にして頂けると幸いです。

次回以降も、各ソリューションの概要や資格取得に向けての研修受講状況や学習方法を紹介していきます。

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