トップ > 技術コラムNews > SAP技術情報 > SAPIT投資の鍵はSAPを活用したDX!?さらなるIT化を進めるためにやるべきこととは

更新日 

SAPIT投資の鍵はSAPを活用したDX!?さらなるIT化を進めるためにやるべきこととは

はじめに

様々な場所でITが活用される現代において、企業にはIT投資が求められています。システムの導入などに投資して、より効率よく業務を推進しなければならないのです。

 

IT投資の対象は多岐に渡りますが、現在、注目されているのはDX(デジタルトランスフォーメーション)です。特にSAPを導入する企業でのDXが注目されているため、今回はSAPとDXについて解説します。

 

 

1.これからのIT投資はDXに注力すべき?

これから企業が発展するためにはIT投資に力を入れなければなりません。その対象は多岐にわたりますが、今回はSAPを中心としたDXに投資すべき理由を解説します。

 

 

2.そもそもDXとは

DXとはデジタルトランスフォーメーションの略で、デジタル技術やデータを活用して、商品やビジネス、業務、企業文化などを変革することです。主な目的は、競争力の維持・獲得・強化を果たすことだと考えられています。社会や経済の変化に対応し、新たな価値を生み出すために、企業はDXに取り組まなければなりません。

 

DXの事例にはいくつもの種類がありますが、有名なものはAIやIoTなどの技術を使って、生産性を向上させたり、新しいサービスやビジネスモデルを開発したりするものです。SAPを活用するかどうかに限らずさまざまな革新を提供してくれます。

 

ただ、DXの成功にはデジタル技術やデータ活用に精通した人材や組織が不可欠です。また、多くの課題が障壁となってしまうこともあるでしょう。コンサルタントなど専門家のサポートを受けながら進めることが求められます。

 

 

3.なぜDXとSAPなのか

SAPは、世界最大級のビジネスソフトウェア企業であり、ERPやCRMなどのシステムを提供しています。また、SAPはDXを支援するために「RISE with SAP」というサービスを展開しています。

 

「RISE with SAP」は、SaaS型ERPの「SAP S/4HANA Cloud」を軸として、幅広いソリューションをワンストップで提供するものです。これにより、企業はDXの基盤となるシステムを迅速かつ効率的に構築・運用できます。このように環境が整っていることがDXとSAPをおすすめする背景なのです。

 

日本では大手企業を中心に「RISE with SAP」を採用して大きな効果を発揮しています。企業を大きく変化させる方法としてDXは重要なキーワードなのです。

 

 

4.SAPのDXは「インテリジェント・エンタープライズ」が握る

インテリジェント・エンタープライズとは、SAP社が提唱する次世代エンタープライズITのコンセプトです。インテリジェント・エンタープライズは以下の要素から構成されています。

・インテリジェントスイート:企業の業務遂行を支える統合された業務アプリケーション

・デジタルプラットフォーム:、データやサービスを統合し、連携性、革新性、機敏性を備える基盤

・インテリジェントテクノロジー:人工知能や機械学習などでプロセスオートメーションやイノベーションを加速するもの

 

SAP社はこのコンセプトを中心に技術や製品を提供しています。そのため、ユーザー側もこれらの要素を理解して、どのような方針でDXを進めれば良いのか考えることが重要です。

 

 

5.SAPでDXを実現したいときの3つのポイント

SAPでDXを実現したい場合には大きく3つのポイントがあります。以下を意識してDXの実現を考えていきましょう。

 

 

【最適なSAPソリューションの採用】

DXを実現するためには最適なSAPソリューションを採用することが求められます。現在はSAPのラインナップが増加していて、数多くのソリューションが提供されている状況です。適切なものを選択すれば問題が解決できるはずですが、誤ったものを選択すると状況が悪化します。ソリューションの選択は非常に重要な作業だと考えるべきです。

 

なお、最適なソリューションを選択するためには、SAPについての深い理解が必要です。DXにあたっては既存システムの理解も必要であり、多くの知識が求められます。

 

 

【スムーズな意思決定と行動】

システムを導入すればDXが実現できるのかと問われるとそうではありません。システムの導入はひとつの手段であり、その前後には多くのことが求められます。

 

また、DXにはスピード感が求められるため、スムーズな意思決定と行動が重要です。経営幹部などが素早い判断を下せないと実現できません。IT投資を渋るようなことがあれば、それはDXの遅れにつながってしまうのです。SAPの活用に限らず、DXではスムーズな意思決定や行動が求められます。

 

 

【全体を意識したIT化】

DXでは全体を意識したIT化を進めましょう。日本では「この部分だけをIT化したい」「既存の業務を変更したくない」などの考え方が強いですが、これではDXは成功しません。特にSAPは標準のプロセスを活用させる方針であるため、今までのような「ワガママなシステム」からは脱却することが重要です。

 

全体的に統一した考え方や方針で進めることでDXを加速できます。そのときには軸となるものが必要となるため、ぜひSAPを軸にして考えるようにしてください。

 

 

6.SAPを利用したDXの実現イメージとキーワード例

SAPがDXに適したアプリケーションであることは理解してもらえたでしょう。続いては実際にどのような方法でDXを実現できるのか、イメージを持てるキーワードを例として解説します。

 

 

【自動化】

SAPのシステムや業務を自動化することで、効率化や品質向上を図ることです。これにより、企業は人的ミスやコストを削減し、より求められる業務に注力できます。

 

例えば、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)は、SAP ERPなどのデータ入力や操作をソフトウェアロボットが自動化する技術です。これを導入することで、企業は煩雑なルーチンワークを省力化できます。

 

また、SAP Build Process Automationは、ローコードのプラットフォームで、コードを書かずにワークフロープロセスやタスクを自動化できます。SAPを導入している企業はこれを利用することで、柔軟にプロセス改善や最適化ができます。

 

加えて、SAP HANAには標準機能にマクロ機能があります。これを利用することで、企業は簡単な自動化も実現可能です。

 

 

【リアルタイム】

SAPのデータやアプリケーションをリアルタイムに統合・分析・活用することで、ビジネスの迅速化や最適化が期待できます。情報を素早く手に入れることで、市場や顧客の変化に素早く対応できるようになるでしょう。また、競争力や収益性を向上させることが期待されます。

 

例えば、SAP HANAはSAP ERPなどのデータを高速に処理できます。これを活用することで、企業は複雑な分析や予測もリアルタイムに実行できるのです。SAPデータを他のソースと組み合わせて、外部のツールで分析する使い方も考えられます。高度な分析が必要な業種や業界でも、リアルタイムな分析を実現できるのです。

 

リアルタイムに情報を収集できれば、意思決定をスムーズにおこなえます。ビジネス変革や革新的なソリューションの開発などにSAPを役立てられるようになるのです。

 

 

【クラウドベース】

近年は多くのシステムが「クラウド」に配置されています。日頃から利用しているサービスもクラウドに構築されていることがあるのではないでしょうか。

 

これからのDXにおいては、SAPのERPやその他のアプリケーションをクラウド上で構築することが重要です。これによって、インフラやアプリケーションの管理から開放されるなど、ビジネスプロセスや経営戦略を変革できます。また、システムの導入や運用コストを削減することにもつながり、さらには柔軟性や拡張性を高めることができます。

 

 

【AI】

SAPのクラウドERPやデジタルプラットフォームをAIや機械学習などの技術と連携させることが可能です。AIはDXにおいて重要なキーワードであるため、AIの活用も頭に入れておきましょう。AIを活用することで顧客ニーズや市場動向に素早く対応し、競争力や収益性を高められるようになります。

 

例えば、SAP Conversational AIは、強力なチャットボットを既存のシステムに接続して利用できるサービスです。これにより、サービスチームは作業効率の向上に注力できるなど、収益性の改善に役立ちます。

 

また、生産ラインのIoTデータを検品・品質管理システム「SAP Quality Issue Management」(QIM)と連携させて、「現場のAI」に学習させるような使われ方も見受けられます。これは不良品率・返品率の低減や顧客満足度の向上などにつながると考えられ、DXの代表格といっても過言ではないでしょう。

 

 

まとめ

これからの時代はIT投資が重要であり、その中でもDXへの投資が重要です。企業を変革させなければ、競合他社に負けてしまっても不思議ではないでしょう。IT投資の差は顕著に出ると考えられます。

 

もしDXに取り組みたいならば軸を決める必要があり、その場合にはSAPを軸とすることがおすすめです。基幹システムを中心にDXを展開することで、スムーズな事業展開が期待できます。なお、具体的なDXについては今後、順番に解説していきます。

LINEで送る
Pocket

SAP案件紹介や独立前相談

ほとんどのSAPコンサルタントの方は、独立すると、まずは当社へご登録いただいております。

60秒で無料登録

案件情報やSAP技術情報を
気軽に受け取る

メルマガ登録

つの情報を送るだけで案件紹介へ

    御氏名
    メールアドレス
    電話番号
    生年月日

    つの情報を送るだけで案件紹介へ

      御氏名
      メールアドレス
      電話番号
      生年月日